雇用の確保 opportunity for employment 2003 7 16
今日のメールマガジンを読んでいたら、雇用の確保について意見が書いてあった。
それを参考に考えてみます。
雇用の確保を古い順に並べます。
(古い1番)
大きな軍隊を作って、雇用を確保する。
同時に、大きな治安機関を作って、雇用を確保する。
(古い2番)
大きな公共事業を行なって、雇用を確保する。
(古い3番)
大きな政府や地方政府を作って、雇用を確保する。
歴史を振り返れば、このように古い雇用政策がありました。
これらを見ると、日本は、3つとも、当てはまりました。
「古い1番」については、戦前の日本がそうでした。
この問題は、誰でも知っているところです。
しかし、今でも、世界を見れば、「古い1番」に該当する国があります。
世界の水準からは、50年以上、遅れています。
「古い2番」については、日本の戦後から今まで、相変わらず、行なわれています。
これは、戦後復興には、必要だったのですが、
戦後復興が終われば、新しい産業に人材を吸収させるべきでした。
産業構造の転換が必要だったのです。
これが、新生日本の出発になるはずでした。
しかし、これを怠り、古いままにしました。
古い日本に逆戻りしました。
先祖返りしたのです。
「古い3番」については、これも戦後の日本では、ありました。
一時期、雇用を確保するために、公共機関で、採用を増やしました。
公共機関というと、官庁や役所を連想しますが、
公社や公団の方が大きかったのではないでしょうか。
肥大化した公共機関が、今でも、そのまま残っていないでしょうか。
さて、これからの雇用政策は、どうするか。
メールマガジンでは、人材不足の分野は、いくらでもあると記されていました。
介護分野で、ホームヘルパーが不足と新聞にありました。
確かに、介護保険が導入された時に、ホームヘルパーの不足が問題になりました。
この時に、大改革をして、介護という分野で、人材を吸収する政策がありえました。
今後、予想される、急速に進む高齢化社会に対応するには、
介護の分野を充実させる必要があります。
さて、福祉の流れも、大きく転換してきました。
昔は、介護量が大きい場合、すぐ施設入所という発想でしたが、
今は、「施設から在宅へ」というのが、大きなトレンドです。
施設へ入所させないで、在宅で生活するという考え方です。
こういうトレンドになりましたので、ホームヘルパーの確保は重要です。
しかし、ホームヘルパーを派遣するにも、限度がありますので、
主な介護者は、配偶者か、自分の息子か娘になるでしょう。
「施設から在宅へ」が、これからの福祉になりますので、
自分に介護が必要になった時は、どうするか。
配偶者、自分の息子や娘に、よく相談しておく必要があります。
痴呆になってしまってからでは、遅いです。
ホームヘルパーの派遣には限度があります。
そして、福祉は、「施設から在宅へ」というのが、これからの福祉の形です。
さて、人材不足は、介護の分野だけではありません。
IT技術者も、人材不足です。
国によっては、IT技術者の人材が豊富なインドから、人材を確保している国もあります。
日本の企業も、インドから、IT技術者の人材を確保している企業もあります。
このように、失業率が高いといっても、人材不足の分野はあります。
これは、国が産業構造の転換を怠ったのが原因です。
人材構造の転換でしょうか。
軍隊や治安機関→公共機関→公共事業→新産業(サービス、介護、IT技術者)
このように人材構造の転換をしていかなければならないのです。
にもかかわらす、先祖返りをしてしまいました。
今後、今までにはなかった産業が起きてきます。
この産業が、人材を吸収できるか、どうか。